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社会人になると、それまで縁のなかった言葉を
使う機会が格段に増えますね。
その中には、同じ漢字が使われた
意味の似かよった言葉もあります。
今回はそうした単語のひとつ、適宜と適時をとりあげます。
適宜と適時の使い方を例文を用いて紹介しますので、
思わぬ恥をかかないためにも、参考にしてください。
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適時と適宜の使い方 まずはそれぞれの正しい意味をおさらいしよう
適時と適宜の使い方の前に、まずは改めて、適時と適宜の
それぞれの読み方と意味についておさらいしておきましょう。
読み方:てき
意味:➀ちょうどよい ➁こころよい ➂まさに、ちょうど
または、
意味:➀あてはまる、ふさわしい、ほどよい ➁思い通りで気持ちがいい
意味:
適当な時(に行われること)
時機にかなうこと
ちょうどよい時。よいチャンス
ちょうどよい時。待ち望んでいたその時
以上から、《適時》は《ふさわしい・ちょうどよいとき》
という意味で、時間に特化した言葉となります。
野球のタイムリーヒットを「適時打」というのは
「ふさわしいタイミングによるヒット」だからです。
ヒットを打ったことではなく、
打ったタイミングに焦点をあてているんですね。
読み方:てきぎ
(「宣伝」の「宣」に似ているため「てきせん」と読まないように)
意味:
➀その場その場の状況に応じて、それに見合った対処をする様子
➁一的にではなく、一人ひとりが状況を判断して対処する様子
または、
➀ほどよい様子。適当
➁自分がいいと思うようにする様子。随意。自由に
または、
➀その場・その時に適して、ほどよい様子。適当
➁めいめい、いいと思うようにすること。随意
または、
➀その場の状況にぴったり合っているさま。適当なさま。
➁その時その時で各自が好きなようにするさま
以上から、《適宜》は「ふさわしい状況に見合った行動をとる」
という意味になります。
《適時》が《とき・タイミング》に重点をおいているのに対し、
《適宜》は《タイミングに合った行動》を指し「適宜~する」
とうように動詞と組み合わせて使う言葉になります。
ビジネスシーンでよく使われているのは、自分で判断を求めら
れる社会人という立場に即した言葉だからでしょう。
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適時と適宜の例文を紹介 正しい使い方を身につけよう!

では、違いがわかるような適時と適宜の例文を見てみましょう。
・パン生地をやわらかくするために、100mlの水を適時加えてください
水をくわえることが条件で、そのタイミングはおまかせ
・パン生地が固い場合は、適宜水を加えてください。
水を加えることは必ずしも条件ではない。加えるか加えないかはおまかせ
・適時休憩をとってください。
休むのにちょうどよいタイミングで、たとえば、仕事が一段落した、客足がなくなった等、客観的にもそうだとわかるタイミングで、休憩をとる
・適宜昼食をとってください。
昼食をとるかとらないかはおまかせ。行動に自分の判断や裁量がふくまれる
適時と適宜についてのまとめ

適時と適宜の使い方や例文について
書いてきましたが、いかがでしたか?
適には「ふさわしい・ちょうどよい」という意味があり
適時には「時」がついているので「ふさわしい・ちょうどよいタイミング」
適宜は動詞をともない「頃合いを見計らって、ふさわしい行動をとる」
と覚えておくとよいでしょう。
記事の冒頭にも書きましたが、社会人になると、
学生時代までの生活では、あまり使うことのな
かった言葉を使う機会が格段に増えます。
その中には、今回ご紹介した、適時と適宜のように
同じ漢字が使われた意味の似かよった言葉もあります。
思わぬ恥をかかないためにも、
また、大人のたしなみとしても、
言葉の意味を理解した上で、上手に使い分けができる
ようにしていきたいものですね。
この記事が少しでもどなたかの参考になれば幸いです。
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